~Summer vacation~






「でも、芦原1人だぞ?またあんなことになったら……」





「大丈夫!もう少ししたら帰るし」





その時は棗の家に寄って行こう。





「さぁ、行った行った!あたしのことは気にせず彼女と仲良くして!」





あたしたちのことを気にしないように、少しでも元気に振る舞う。






「本当にありがとう。気を遣ってくれて」





そう言ってその場を離れたあたしは、人気の少ない土手でしゃがみ込んだ。






もう待ち合わせ時間より結構経った。






時刻は20時過ぎ。





泣きたくなってしまう。





このまま来てくれないんじゃないかって。





そんな想像をしてしまう。