「また寝坊か?あいつ」





あたしはその言葉に首を振る。






「違うと思う……けど、なんで来ないのか分かんないの」





あたしのことが嫌いになってしまったのだろうか。






あんなキツいこと言ったから、嫌になったのかな。






「俺も一緒に待っとこうか?」






「ううん、大丈夫。諏訪だって、誰かと来てるんじゃないの?」





「まぁ、部活の奴らと。後からは……」





顔を少し背けながら言う諏訪。






彼女か。





「なら、余計あたしにかまってる暇ないじゃん!さっきはありがとう、助けてくれて」






もう行っていいよ、と笑顔で言う。