「わ、分かった!見るから!」





あたしがそう言ったら、棗はすぐさまその映画に決めてしまい、ポップコーンまで買っていた。





何でこいつ、ホラー好きなの。





遅刻するくせに。





……今は関係ないけど。





「早く行こうぜ、あー、楽しみ」





あたしはそんな棗に渋々ついていった。








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『イヤァァァ!!』





「ヒッ……」





あたしはバッと手で目を覆う。





もう無理だ。





「な、棗……」





棗の方を向こうとしたその時。