「あ、映画だ……あたしこれ見たかったの」





あたしが指差したのはラブストーリーもの。





「そ?なら良かった。これ見るか」





ピッと差し出したのは映画のチケット。





時間はちょうど今から。





「このチケットって……何でも見れるの?」





「ん、だよ。これ見るんだよな?」





「うん、見たい!行こ」





あたしたちは受付に行き、綺麗なお姉さんに聞く。





「申し訳ございません、ただいまこちらは満席でございまして……」





「え、あ……そうですか、」





「どうすっかな……まさか満席とは思わなかった」