これで頑張ってくれるの?





なんか、ごめんね。





そういう意味を込めて棗の顔を見ると、ふわり、と柔らかく笑った。





くそぅ……可愛すぎか。





「頑張って、寝坊しないで」





「あの、それってさ……俺と別れたくないってこと?」





へ?





数秒固まった後、自分の顔が赤くなるのを感じる。





「な、何言って……」






「だって、そうじゃん。俺と別れたくないから、寝坊しないでなんて言うんだろ?」





そう言われてみれば、そうなのかもしれない。





いやでも、これを本人に言うのは恥ずかしい。