ハツコイレモン


『そう言えば、今日柏木遅くない?』







『教材の準備でもしてんじゃない?』








雅ちゃんとひよりの会話を小耳に挟みつつ、外を眺めてはため息をつく。







『はーい、授業はじめるぞー。』







『えー。』







クラスのみんなのブーイングが飛び交うなか、私は立ち上がり、挨拶をした。


みんなは私のことを『いい子』と言うけど私はただ色んなことが面倒なだけ。







そんな私は、恋愛さえも
面倒なことだと思ってた。

そんな感情持つくらいなら
しないほうがマシだと。