ハツコイレモン


『円香、ひよりの彼氏、気にならないの?』





『んー、別に気にならないかな。ひよりならいい人選ぶだろうし。』








『なにそれー。』








私はひよりと幼馴染みで、
幼稚園の頃からの友達だった。





だからこそ、ひよりが選ぶ人のことを
信じている。






『もう!円香ドライ!』







『雅ちゃんががっつきすぎなの。』









友達の伊藤雅ちゃん。
噂が大好きで、悪い子ではないんだけど、時々暴走グセがある。







『とにかく、私はおめでたいと思ってるよ?』







そう言って、窓の方を向いて突っ伏した。


雲一つない空を見上げて。