なおside

心臓が止まるかと思った。

5歳の男の子を助けるためにはなは川に飛び込んだ。

あいつ、泳げないのに。

俺が川に降りた頃、もう男の子は川から出ていてはなは川に流されていた。

ダメだっ!

このままだとはなが死ぬ!

おれは、川に飛び込んだ。

これから部活とかそんなの関係ない。

はなを助ける。

このために川に飛び込んだ。

はなを陸に出してもはなは目を開けなかった。

ウソだろ………っ!

俺は人工呼吸と胸骨圧迫を続けた。

はなが目を開くまで続けた。

「はな……死なないでくれ…っ!」


3分後くらい、はなは口から大量の水をはいた。

そして息をした。

目を開くとびっくりした顔で俺を見た。

「え、なんで泣いてるの?」

俺は泣いてたらしい。