今日は生徒達にとっては、待ちに待った文化祭だった。


俺は、見回りをしていた。


なんもねぇんだけどな。


やることねぇから。




「さっせーん!!!」


「汐か。」



俺は、後ろから走ってくる比較的可愛い顔をした女子生徒をみる。

ただ、こいつは顔は可愛いが、性格がだめだめなのでモテない。


宇田 汐(ウダ シオ)という。


……名前を聞いて分かると思うが、あの宇田支那の妹だ。



「さっせん酷くね?モテないけどさぁ!!けどさぁ!!」


「で、なんだよ。」


「あのね。可愛い女の人がさっせんさがしてんの。」



……俺を、探してる??



「どんな人?何歳くらい??」


「んーとね。とっても可愛くて、控えめな人。モテそう。で、高校生か大学生かなぁ??」



……そんな知り合いいねぇぞ。



「あー。一応いくか。どこにいる?」


「クラスにいる。さっせんのおごりってことで、ジュース飲んでるよ!!」


「おいこら。おごるなんていってねぇぞ」


「まあまあ。」



そら急げーー!!と汐に腕を引っ張られ、自分のクラスへといった。