「ねぇ、今日も部活でないのー?」



「……。

あっ!そういえば

今日も用事があるんだった!!

仕方ない、今日も部活は休もう」




こんなやりとりが続いて一体


何ヶ月がたったんだろう…。




伊波 悠 (いなみ はるか)


高校2年生


家から30分ほど離れた私立高校に通う


普通の高校生


そして、





部活のサボり癖がすっかり


染み付いちゃった美術部の


幽霊部員でもある。





「もぉ〜そろそろ行ったほうが

いんじゃない??」



「うーん…」




そんな私を心配してくれる私の友達



春日井 梓 (かすがい あずさ)



高校に入学してからすぐ仲良くなった



私の親友でもある。







でも、部活に1年の終頃から出てなくて


もうそろそろで最高学年になろうとも


してるこの頃に、


行くって流石に気まずいんだよね。。


それに、私が2年に上がってから


顧問の先生が変わっちゃったから


なおさら気まずいのが現実。


それに新しい顧問は


男で新任の大学上がりたての


先生だってゆう事も


行きづらい原因になってる。。



「明日は絶対でなよー?」



「はーい」



(明日はどんな理由で休もうかな〜)




「ってゆって絶対出ないでしょ!」





ーギクッ!!



バレてた。



「そ、そんなことない…よ〜??」




「はぁ……


あたしを黙せると思っても


ダメだからねー」






ぐすん…


部活、いつ行こうかな。。










今、肌寒い冬の季節


そして…



皆が嫌いな寒稽古の季節でもある



2年生は朝早くから登校して


剣道の道着を着けてすぶりをやったり


寒い中、グランドを走ったりして


自分を鍛えるとかゆってるけど


正直この行事は無くなれば


いいと思う……うん。



ついに今日がその寒稽古1日目ー



眠い目を擦りながら


教室へと続く廊下を歩く。



(早く終わらないかなー)


まだ始まってすらないんだけどね




「悠ー!おはよー!」



「あ、おはよ!」




後ろから聞こえた声は


私と同じクラスの桜。



クラス中でも先輩と付き合ってる事で



有名な大人っぽい子



「ね、悠!」


「んー?」


「今、黒木朱雀先生いるじゃん?」


「黒木朱雀??」


(ん?いたっけ?そんな名前の人)



「へ?悠、美術部でしょ!?」



「いちを…ね」



(今は全然行ってないけど)



「美術科の黒木朱雀先生だよ!


あと、美術部の顧問もしてる」



美術の新任の先生って


そんな名前だったんだ。。



黒木朱雀……




「でね!その事で悠に頼みがあるんだ!」



「頼み??」


桜からの頼みとか珍しいなぁ…



どんなのだろう。。




「あのね…うち、






黒木先生の事好きになっちゃってさ


悠に先生と話せる機会作って貰おうと


思って!お願いっ!!」




「え!?私がっ!?」












桜から相談を受けて2日が過ぎた頃ーー




「はーるかっ!黒木先生!

今日会ったよ!話したいな〜」



最近は桜から黒木先生の話しばっかり


聞くのが日常になってきてる。




「そっか〜。やったじゃん!!」





そういいながらただ1つ


桜に納得できない事がある。