今日は来る

智也は未瑠を抱きかかえて
保健室を出て行った。




俺もその後から出て行った。




智也が抱きかかえてるのも
未瑠は気がつかなかった。




俺はこのまま未瑠が
起きなかったら
どうしようかと思った。




今も昔も大切な人を守れない
非力な俺・・・。




俺の母さんは俺のせいで死んだ。




俺がもう少しで小学校に
入る年、




俺はどうしてもランドセルを背負って
外を歩きたかった。




「じゃあお母さんとお散歩しよっか!」




「うん!」




その時初めてランドセルを背負った。




「ふふ!ふらふらしてるじゃない!
危ないわよ!」




「こんぐらい大丈夫だよ!」




母さんはいつも笑っている
素敵な人だった。