“よかったな” なんて本当はこれっぽっちも思っていないのに言葉は出てくる。 嘘なんて簡単につけるんだな。 菜央と別れたあの時のように… 思ってもいないことを口にして冷たくあたって自分を守るんだ。 だけど…胸が痛む。 ズキズキと痛みが走るんだ。 離れていく心を、引き止めることすらできない。 圭介… 俺はやっぱりまだ新しい恋はしてないみたいだ。 だって菜央の言葉一つでこんなにも心臓が痛くて心が揺らいでいるのだから…。