「いいよ。サヤにあげる」 「ほんとに?ありがとう!」 表情をパッと明るくさせそう言ったと思ったらいきなり抱きついてきた。 ふわっと長い髪がなびくのがスローモーションのように見えた。 「え……サ…サヤ!?」 突然のことに俺の心臓はドキドキと鳴りっぱなし。 だけどサヤは… すぐに体を放して俺が描いた絵を嬉しそうに見ている。 ニコニコと笑ってスケッチブックを太陽にかざしていた。 サヤには抱きつくことに深い意味なんてないんだろう。 なんせ10歳だし…