「…描けないんだぁ…」 「………」 「…描けないの。色が分からないんだ。青い空が……描けないの……うっ…ひっ…」 嗚咽を漏らしながら大きな瞳から涙がこぼれた。 「…描けないよぉー…」 「………っ!」 声を出して泣き出したサヤに俺はどうすることもできずただぎゅっと抱き締めた。 初めて知ったサヤの脆い体。 こんな細い体でサヤはずっと耐えていたんだ。 俺の腕にうずくまるサヤを壊れないようにそっと…だけど守るようにぎゅっと抱き締めた。