「サヤ…」
うずくまるサヤの横にしゃがみ込んだ。
抱き締めてやりたかったけど、震える肩を見ていたら今は触れてはいけない気がした。
「…ハル……誠ちゃんが…」
「…うん」
「…誠ちゃんがね……」
「何も言わなくていいよ」
今にも消えそうな声を聞きながら頭を優しく撫でてやる。
と同時に安心したのか、サヤは声をだして泣きはじめた。
「う…わぁ…わぁぁ…」
サヤが受けた傷は10歳の女の子が受けたのと同じことだ。
あいつのしたことが絶対に許せない。
サヤが泣き止むまで俺はただ黙って傍に居続けた。
結局この日圭介に電話で事情を説明して、街に出ることなく真っ直ぐ家へと帰った。


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