ハァ…ハァ…
と呼吸を整えるのが聞こえる。
「…おい!」
だけどそんなこと気にもせず、俺は奴の胸ぐらを掴んだ。
…サヤのすすり泣く声が聞こえる。
「てめぇ…何とか言えよ!」
胸ぐらを掴む手がふるふると震えて感情を抑えることができない。
「なんでだよ…」
「…は?」
「なんでだよ彩耶!思い出せよ!
俺たち恋人同志だったじゃねーかよ!!」
俺を見ようともせず、その目はただサヤを見つめていた。
「これが…これがあんたの言ってたやり方かよ?
自分のしたことわかってんのかよ」
無理矢理奴の顔を俺に向かせた。
初めて向けられたあの日と同じように、ゾクッとするほど冷たい瞳と合う。


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