夕方になると案の定雨が降りだして…
街へ出るため圭介と食堂を後にしようとしているときだった。
「ハル君!」
振り返ると高津先生が急いだ様子で駆け寄ってきた。
「どうしたんですか?」
「よかった…いや、悪いんだけどこれをサヤちゃんに渡してもらえないかな?」
「え…?」
差し出された手には鍵が握られている。
「雨が降りだしたから、私の準備室で絵を描いてて今片付けをしてるんだけど、戸締りはお願いしたのに鍵を渡すのを忘れてしまってね。
私は今から行くところがあって戻ってたら間に合わないんだよ…」
先生のチラチラと時計を気にする様子から急いでいるのが分かった。
「よければサヤちゃんに届けてくれないかな」
「…いいですよ」
結局サヤに会うことになるんだ…


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