「彩耶の記憶を取り戻すためには時間が必要だと医者にいわれた。無理に思い出させようとすればパニックになって、さらに彼女の心を傷付けることになるからってな…」
一点を見つめるその瞳には今何が写っているんだろう。
「だから俺は見守ることにした。彩耶の記憶が戻るならどれだけ時間がかかろうと構わなかった」
「………」
本気…なんだな。
サヤのことを想ってる。
「でもあの日俺は見たんだよ。おまえと一緒に絵の具を付け合って笑っている彩耶の姿を…」
「………!」
俺がサヤに出会ったあの日…
あの空間にこいつも居たんだ…。


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