髪はだいぶ乾いたけどシャツはまだひんやりと冷たい。 たまにぶるっと震えて鳥肌を立たせながら家までの暗闇を歩いた。 玄関を開ければまだ仄かに香るローズの香り…。 電気も点けずに部屋の中へ入ると、薄暗い中最初に目に写ったのは暗闇にぼやける白いキャンバス。 「………」 あの日サヤに渡された何も描かれていないキャンバスだ。 “宿題!”そう言って悪戯っ子のような笑顔を見せながら差し出して… 『サヤを描いて…』 『えっ…』 『ハルがイメージするサヤを描いて』 俺がイメージする……