「この棟に飾ってある作品をキョロキョロと見渡して目を輝かせていた。
自分の作品を目にしてもそれが自分の描いたものなんて気付かないんだ。
無理もない、彼女は10歳なんだから…
大学生の自分なんて知るはずがないんだ」
「………」
サヤは何を思って作品を眺めていたんだろう…。
サヤ自身が描いた絵を見て…
「そんなサヤちゃんに私は一枚のキャンバスを渡した。“好きなものを描きなさい”と言ってね…。
そのとき本当に嬉しそうに笑うんだ」
…想像できる。
きっと目をキラキラさせて満面の笑みでそのキャンバスを受け取ったんだ。


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