「彼女の両親は彼女が小6のときに離婚している。
旧姓が城内なんだよ…」
「………」
…離婚?……旧姓…
「彼女がまだ城内彩耶だった頃、母親のことをママと呼んでいたらしいんだ。
だけど離婚してからは自然とお母さんと呼ぶようになったと彼女の母親から聞いた…
目を覚ました彼女は城内彩耶になっていたんだよ」
「な…んで…」
「その頃が一番自由に絵を描いていたときだったんだろうな。
何も考えずに自分の好きなものを描く…それを見て両親が喜んでくれる。それがサヤちゃんにとって最高の時間だったんだよ」
“上手だね”て言われるのが嬉しくて、自分が描いた絵を見て笑顔になる両親の姿を見たくて…
ただ楽しくて描いてた。
それが俺が知ってるサヤの姿なんだ…。


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