「賞の結果が発表された後、また女性教師が余計なことを言ってしまったんだ…」
『蒼井さん…
惜しかったわね。
でもどうして描き方を変えたの?
言われたとおりに描いておけばまた賞が一つ増えたのに…
無駄な作品だけが残るわよ』
「ひどい…」
「彼女は呆然と立ち尽くしていた」
あんまりだ…
そのときのサヤの気持ちを考えるとひどく胸が痛い。
「その教師も言った瞬間、失言に気付いたみたいだけど遅かった。
彼女は絵を描くことをやめたよ…」
「………」
「ここへ来ても真っ白いキャンバスの前でただぼーっとしてるだけ…見てて辛かったよ。
恋人に会ってるときも無理して笑ってるのが伝わってきてね…」


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