空色canvas




「あの絵は私もほんの少しだけサヤちゃんらしさがでていると思う。
描くとき最初にキャンバスを真っ黒に塗り潰してね…私のとこに来たんだよ」


「…相談ですか?」


「ん…相談というよりもあれは彼女の本心だったね」



“先生…
 私、空が描きたい”



「………」


「真剣な目でそう言うんだ…。描きたいなら描けばいいと思うだろ?
だけど彼女ぐらい期待されると、そう簡単にはいかないんだよ」



先生の話を聞く度、一つ一つ頭の中を整理する。



「たまたま私たちの会話を聞いていた女性教師が居てね…」




『蒼井さん?
あなた何言ってるの?

今度のコンクールのテーマは“女性”よ。

空が描きたいなら公園にでも行ってスケッチしてくればいいじゃない』