空色canvas




「…交通事故に遭ったんだよ。それも自分から道路に…」



「…え……な…んで…」



さらに理解できない。

自分から?
あのサヤが何で?



「ここに居る以上、彼女は自分の絵が描けなかった。周りが彼女に期待しすぎたんだよ。

賞をとる絵を描けって私以外の先生たちはみんな口を揃えて彼女に言っていた。

賞をとればそれだけ認めてもらえる。それが君のためだとね…」



「………」



「そして彼女は言われたとおり賞を取るための絵を描いたんだ。タッチも色も何もかも技術を変えて描いていった…

それで賞がとれたんだ。彼女は本当に天才だと思うよ」



「………」



俺は何も言えなかった。