サヤは…
「…10歳の心を持った女の子」
そう思っていた。
「そのとおりだよ」
先生の視線がまた俺に戻された。
「どういう…ことですか?」
「サヤちゃんは半年前までこの大学に通っていたんだ。彼女の絵の才能はすごくてね…みんな期待していたんだよ」
「………」
「君も食堂の横に掛けてある絵を見たことがあるんじゃないかな?」
【赤い旋律】
蒼井彩耶
「…はい」
「数々の賞をとったんだよ。天才少女なんて言われてね…」
「………」
「だけど半年前から彼女は休学してる。蒼井彩耶ではなくなった…」
「…意味が…分からないです……」
頭の中を整理できずにいた。


![Dear HERO[実話]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.797/img/book/genre3.png)