エレベーターに乗り込んで目的の番号のボタンを押す
部屋番号は608号室
今日からは私の家でもある場所
ドアの前まで来くるとバックから鍵を出し鍵穴に挿してドアを開く
軽く辺りを見ると生活観が溢れている玄関
そして男物の香水の匂いがした
「あ、これ好きな匂いかも…」
お父さんがこんな香水を着けてるとは思ってなかったけど好きな匂いだから今度貸してもらおうかな、なんて思いながら先へ進んでいくと
「なにこれ…」
干したのか干してないのか分からない洗濯物の山がソファにドサッと二つそびえ立っていた
昔から家事はできなかったけど…ここまでとは
「……しょうがない、やるか…」
一人呟いて持ってきたバックと材料が入ったスーパーの袋を置いて自分の服の腕捲りをした
