「ただいまー…」
玄関のドアを開けて、一言言ってみるけどもちろん返事はない
航平くんは飲み会
帰りは多分日付が変わる頃かな、なんて思いながら
お姉ちゃんもよく会社の人と飲み会に行ってたからある程度の帰宅時間が把握できた
大人の世界は忙しいんだな
廊下の電気を付けて、そう思いながら靴を脱ごうとすると…
あれ、これって航平くんの靴??
いやいや
航平くんはまだ帰って____……
少しだけ…少しだけ期待しちゃったり…
リビングに向かい、電気を付けた
「航平くん…?」
リビングを見回す
そしてソファーに項垂れている航平くんの姿があった
「…んー…莉子ちゃん?…お帰りー…」
「ただいま…て、飲み会はどうしたんですか?」
てっきり遅くなるのかと思ってた
「行ったよー」
…確かに酔ってる感じはするけど…
私が近付くと
航平くんは体だけを起こした
「帰り早かったんですね」
「んー、途中で抜けてきたからねー」
