中年の男教師の質問を遮りカラフルな教師は内容だけは最もな事を面倒臭そうに答えたが、直ぐ思い直したかのような考える素振りを見せた。
「体術が使える人は他にも十二学園には何人かはいるかなー。ここまで使える生徒は初めてだから問題になったのかもだけどさ、とりあえずなんの問題も無し!!」
そう説明を加えてカラフルな教師は勝手に完結させた。
「まぁ、皆さんがどーしてもって言うならこの私が相手をしましょー」
その上、胸に手を当て仰々しい締まらない演技と台詞も付け加えた。
教師は再び互いの顔を見合わせたがそれに対する答えは別の所から発した。
「それは遠慮させていただきます」
「なんで!?」
別の所からの答え、勇からの断りの返事にカラフルな教師は即振り返り声をあげた。
「正規の試験ではないですし、結果もわかりきっていますから」
勇が理由を述べると、カラフルな教師の目がスッと据わった。
「私が負けるって?」
「違います」
「うぇっ?」
勇の予想外の返答にカラフルな教師は素頓狂な声をあげた。
「九十九パーセントワタシが負けるので」
「でも一パーセントの勝機はあるんでしょ?」
「何があるかわからない、百パーセント勝敗が決まっている勝負は無いですから」
消極的ともとれる勇の発言。
端から勝負する気も無いなら無関心、興味が無いともとれる。
「その一パーセントに賭けたりはしないの?」
「魔力の無駄遣いをするつもりはありません」
カラフルな教師とのやり取りをしても勇は答えを変える気は無かった。
頑なな勇の答えにカラフルな教師は溜め息を吐いた。
「改めて実技をする必要は無いので安心してください」
カラフルな教師が口を開く前に、女教師が勇に助け船を出した。
女教師に会話を中断されたがカラフルな教師は文句も言わず、他の教師も何か言おうとはしなかった。
面接を終えた勇は校舎から出てそのまま振り返った。
今年、半数近くの教師が新しく入れ替わった長月学園。
そしてその大半がまだ若い新任教師。
「…心配」
先程の事を思い出し、思わず口から溢れてしまった言葉。
周りには誰も居なかった為、その言葉を聞いている者は居なかった。
それ以上に勇はカラフルな教師が帰り際に言った言葉が気になった。
「またね」
ただそれだけの言葉。
だが既に合格を暗示しているかの様な台詞。
「体術が使える人は他にも十二学園には何人かはいるかなー。ここまで使える生徒は初めてだから問題になったのかもだけどさ、とりあえずなんの問題も無し!!」
そう説明を加えてカラフルな教師は勝手に完結させた。
「まぁ、皆さんがどーしてもって言うならこの私が相手をしましょー」
その上、胸に手を当て仰々しい締まらない演技と台詞も付け加えた。
教師は再び互いの顔を見合わせたがそれに対する答えは別の所から発した。
「それは遠慮させていただきます」
「なんで!?」
別の所からの答え、勇からの断りの返事にカラフルな教師は即振り返り声をあげた。
「正規の試験ではないですし、結果もわかりきっていますから」
勇が理由を述べると、カラフルな教師の目がスッと据わった。
「私が負けるって?」
「違います」
「うぇっ?」
勇の予想外の返答にカラフルな教師は素頓狂な声をあげた。
「九十九パーセントワタシが負けるので」
「でも一パーセントの勝機はあるんでしょ?」
「何があるかわからない、百パーセント勝敗が決まっている勝負は無いですから」
消極的ともとれる勇の発言。
端から勝負する気も無いなら無関心、興味が無いともとれる。
「その一パーセントに賭けたりはしないの?」
「魔力の無駄遣いをするつもりはありません」
カラフルな教師とのやり取りをしても勇は答えを変える気は無かった。
頑なな勇の答えにカラフルな教師は溜め息を吐いた。
「改めて実技をする必要は無いので安心してください」
カラフルな教師が口を開く前に、女教師が勇に助け船を出した。
女教師に会話を中断されたがカラフルな教師は文句も言わず、他の教師も何か言おうとはしなかった。
面接を終えた勇は校舎から出てそのまま振り返った。
今年、半数近くの教師が新しく入れ替わった長月学園。
そしてその大半がまだ若い新任教師。
「…心配」
先程の事を思い出し、思わず口から溢れてしまった言葉。
周りには誰も居なかった為、その言葉を聞いている者は居なかった。
それ以上に勇はカラフルな教師が帰り際に言った言葉が気になった。
「またね」
ただそれだけの言葉。
だが既に合格を暗示しているかの様な台詞。


