遊実を見ると、横には中田くんの姿があった。
よかったぁ…
「知里?
この人…ダレ?」
あっ、私…
変な人に捕まってるんだ…
「なんだよ、テメーは?」
ぐっと肩を引き寄せられる。
タバコとキツイ香水の匂いが気持ち悪い…
怖い…
身体がすくんで動けない…
「オレの彼女なんですけど?
怖がってるんで、止めてもらえますか?」
私の腕を強く引っ張って、男から引き離してくれる。
つかまれた腕が熱くて…
「オレが遊んでやるって言ってんだよ!」
睨みをきかせて、詰め寄ってくる男から隠すようにサッと背中に隠してくれた。
怖くて…
震える手で、その背中にギュッと捕まる…
大きな背中に守られて、優しい香りが私を包んでくれた。
「オレの女に手を出すな!」
今まで聞いたことのない、低い、怖い声…
「なんだよ!
オトコいるなら、言えよ!
行こうぜ!」
その声に怯んで、もう一人のオトコを連れて行ってしまった。
カレシいるって言ったじゃない…
嘘だけど…
はぁ…と力が抜けて座り込む。
「大丈夫?」
私の前にしゃがみ込む。
「怖かった…
ありがとう…
でも、なんでココに?」


