今日から学校だというのに体がだるくて仕方ない。
原因はわかっている。昨夜全然眠れなかったからだ。
柊と付き合うことになった以前に、彼氏という存在が初めてなあたしとって、付き合うって一体どういう事なんだろうと考える。
いつも柊の隣には違う女の子がいて―――あたしもずっとその隣を歩きたかった。
それが現実になる日がくるなんて思ってもみなかったものだから、告白された夏祭りのあの日からずっと夢の中のような感覚で、何度も頬を抓ってしまう。
「彼氏…あたしに…彼氏…」
ぶつぶつと呟きながらネクタイをぐっと締めたあたしは、そのまま玄関を出る。
「おはよう」
眠い目をこすりながらぼーっと家を出ると、聞きなれた声に驚きばっと顔を上げた視界には、既に柊が立っている姿があって。
「お、おはよう」
中学に入って以来、一緒に登校することなんて滅多になかったから、なんだか変な感じがする。
「眠そうだね」
「あ、うん。昨日ちょっと眠れなくて…」
「俺も。もしかして俺のこと考えてくれてた?」
横を歩くあたしの顔を背中を曲げて覗きこんでくる彼に、慌てて顔を背ける。
言い当てられたからか、顔が凄く熱い。
