「先についてたんだけどね、ちょっと早く着きすぎちゃって。だからそこの自販で飲み物買ってきた」
はい、と渡されたジュースを見て、首に当たったものはコレかと思った。
Tシャツにジーンズとラフな格好の彼から、シャンプーの匂いが漂ってくる。
お風呂入ってきたのかな…って何考えてんだあたし。
「懐かしいよね、この公園」
あたしが座ってる隣のブランコに腰掛ける柊は、さっき買ってきたジュースを開ける。
「毎日ここで遊んだよね~。椿が犬に噛まれたの覚えてる?」
「覚えてるよ、あのときカンナが犬にマジキレして大変だったよな」
小学校の記憶、今でも目を閉じれば思い出す。あの頃は毎日が本当に楽しかった。
「俺の家さ、母親が家事全然しない人なんだよね」
「…うん、なんとなく聞いたことある。前にちょっと話してくれたよね」
「姉ちゃんも母親に似てあんなだし、毎日家にはいないしで、女ってこういうもんなんだってイメージが勝手にあって」
「…うん」
