椿は泣きながらカンナを殴り、柊もカンナに散々説教していた。
カンナは殴られた赤い頬のまま、何をするわけでもなく黙って二人の説教を聞いていた。
あの時―――本当に怖かったし、まだ笑い話にはできないけれど、今日のお陰でまた海に来たいと思った。
柊の言っていた通り、記憶は日々変わっていくのかもしれない。
四人で久しぶりに過ごせた事が、あたしとしては何より嬉しいことだった。
それからというもの、ほぼ勉強と課題の日々で、夏休みらしいことはお祭りと海しか行っていないが、それでも四人一緒の日々は以前より格段に増えた。
カンナの家に集まって頭のいい三人にあたしが勉強を教えてもらう。
「はあ?だから、これがなんでこうなんだよ」
「だってわかんないんだもーん!!」
カンナのスパルタに堪えながらも、なんとか必死に頭に記憶していく。
「カンナ~泣かせたらだめだよ。もっと優しく教えれないの?」
