「次第に好きって気持ちが大きくなって…カンナと夕顔を見ているのが、正直しんどかった」
「あたしとカンナって…別に何もしてなくない?ただ普通に―――」
「その普通が、俺にはそう見えなかったんだよ」
あたしの言葉を途中遮って、少し声を張り上げる柊に体がビクっと驚く。
―――君ら本当に付き合ってないの?付き合ってもないのにその行為はなんなの??なんかのプレイ?
そういえばリラくんにそんなこと言われたことあるなあとふと思い出した。
でも―――別にあたしはそんなつもりじゃなかったし…ただいつもの様に…普通にしていただけで…
「だから、付き合うのも時間の問題だって思ってたんだ」
柊を無意識の間に傷つけてしまっていたんだろうか…
そんなつもりはなかったにしても、沢山悩ませていたんだろうか…
「だけど、カンナが全然動かないから――もう譲るのやめたんだ」
ヒューっと急に風が強く吹いて、束ねている髪が揺れる。
水面に映る花火を見つめながら、これは夢じゃないのかと疑う。
「ちょっと彼女と別れるのに手間取ったけど、ちゃんと別れたから」
―――俺と付き合って、夕顔。
