もし椿がリラくんと付き合い出したら、今までよりも更に一緒に過ごすことになるんだろうか。
あたし達といるときもリラくんがいるようになる。
リラくんが元々苦手なあたしにとってそれは辛いものがあるけど、でも椿が好きならしょうがない。
あたしがとやかく言えることではないし。
「あたしからやるね~!」
射的を楽しそうにする椿を横目で見ながら、隣の柊にやはり違和感を感じる。
なんで全然喋らないのか。
もしかしたら勝手に二人を誘ったことを怒っているんだろうか。柊の意見も聞かないで、四人で回ることになったのが嫌だったのかもしれない。
「ねえ、柊覚えてる?」
とにかく彼の機嫌を元に戻したいあたしは、面白い話をしようと必死で。
「小学生のときさ、祭りでカンナが射的してたとき、おじさんがズルして高い景品は絶対倒れないようにしてたこと」
「…うん、覚えてる」
「あの後さ、カンナがそれに気付いてブチ切れて、店が崩壊するまで暴れたじゃん?あれはほんと凄かったけど、今思い返すと笑えるよね」
