「最初走ってきたとき直ぐ目に入って…本当はすぐ言いたかったんだけど」
―――すごい可愛い。
何度も言われなれない言葉を聞くと、どうしていいかわからなくなる。
椿はよく言ってくれているけど、異性に言われることはまずないから。
「手、つなごっか」
差し出してくれた手をゆっくり確かめるように握ると、彼の手が凄く熱いことに気が付く。
柊も少しは緊張してくれているんだろうか。
少しはあたしを意識してくれているんだろうか。
「どうする?とりあえず何か食べる?」
ん?と優しく聞いてくれる彼の笑顔が胸をかーっと熱くさせる。
彼女になれば、こうして隣にいて笑ってくれるんだろうか。
中学になってからいつも女の子といた時のように。
歩くスピードを何も言わずあたしに合わせてくれる柊は、時折こっちを見ては何も言わずまた前を向く。
その行動が何だか彼らしくなくて、可愛いと思う。
「カキ氷食べる?」
やっと二人っきりになれたんだ。思う存分満喫しよう。
