それでも僕等は恋を繰り返す



「ふたりっきりってことだよね?」

「…うん、そうだね?」

「それってさ―――」


「あああ!!!もう!!!」

椿の余計な一言を思い出したせいで、考えすぎて眠れない。

心臓の音が早いのがわかる。明日のことを考えるとドキドキして目が冴えてしまう。

明日…柊が喜んでくれるといいなあ。


だけどあたしはまだ気付いていなかった―――赤い糸が酷く絡まり始めたことを―――…


「うぐっ清子さん…ぐるじい…」

興奮して眠れないと思いながらも、目を閉じてスーパーの特売チラシを思い浮かべているとすぐに寝れていたみたいで。

別のことを考えると案外平気だと思ったあたしは、今度からもチラシのことを考えようと思った。

何故チラシか特に意味はないが、強いて言えば思い浮かべると幸せになるから。


「これでも緩い方だよ?我慢しなさい」

椿に言われた一言により、考えて考えて結局浴衣を着ることにしたあたしは、今まさに義理の祖母に着付けてもらっているのだが。