「お前初めての告白だろ?舞い上がって勘違いして付き合うなんて言い出しかねないからな、そうなったら前田が可哀想だろ?」

「はあ??そんなことするわけないじゃん。まあ…確かにテンションは上がってたけども…(小声)でも!好きな人としか付き合いません!!」

そう言った瞬間、何故か一瞬だけ…カンナが悲しそうな表情を見せた。それがなんなのか深くは考えなかった。


―――左腕が痛い…

翌朝、昨日カンナに掴まれた腕が跡になってると気付いたのは、起きてすぐのこと。

そのときは動揺していてわからなかったが、その時の彼の力が少し強かったんだと思う。

こんな風になるまで握っていたなんてどうしたんだろう…ちょっと様子もおかしかったし。

それにしても痛いし、これじゃあ跡が見えちゃうなあ…暑いのにパーカー着ていくのもおかしいし…
手首じゃないけど手首には近い位置だし、とりあえずリスバンつけていくか…