それでも僕等は恋を繰り返す



「ただいま~」

―――これだけでもつければ変わるから!てか夕顔は元がいいからそれだけで充分。

結局グロスを買いに連れて行かれたあたしは、椿の圧に逆らえず。

これを買うなら明日の晩御飯の足しにしたかったと思ってしまうあたしは、女子力が相当乏しいらしい。


「おかえり~僕の夕顔」

「…ただいま翔(かける)さん」

翔さんはあたしの義理の父。

「お父さんって呼んでと言ってるだろ~?」

少し変わっている義理の父。


「昔からこれだったし、ママも翔さんって呼んでたから今更変えられないっていうか…」


どうやら翔さんはお父さんと呼んでほしいらしいのだが、あたしは翔さんの方がしっくりくる。


「僕の夕顔、帰ってたんだね」

「…ただいま、結(ゆう)くん」

結くんはあたしの義理の兄。

「お兄ちゃんって呼んでいいんだぞ?」

少しうざったい義理の兄。

「もう…いくら言われても変えられないから!あと離れて!」