「ねぇねぇ~。明後日の浴衣、何色がいいと思う??」


隣の席に座って、必死に参考書を開いている千里にシャーペンのアタマでつついてちょっかいを掛ける。



夏期講習はクラス単位じゃないし、自由席だから、こういう時いいよね!


千里は、呆れた顔であたしを睨む。


「あんた随分余裕ねぇ。次の小テスト自信有りなわけ?」


「大丈夫だよー!どうにかなるよー!それよりお祭りが楽しみで楽しみで☆」


「あんたそんなんで頭良いからムカツクのよね……。」



ヒドイ!!


ムカツクって言われた!!


あたしは結局、千里とお祭りに行くことにした。


洸ちゃんは、女の子と付き合ったりする気ないみたいだし!


きっと、今年も同じクラスの田中とかと行くんだろうから。


別に洸ちゃんと行きたいなら、来年だって再来年だって行けるんだし!


今年じゃなくてもね?


例え洸ちゃんと同じ高校に行けなくても、家は近いんだし!


今と何も変わらないよね!



「ぷ。変な顔。」



なんですと!?!?