「何してんの?」




洸ちゃんがあたしに気が付いて、読んでいた雑誌を閉じて冷たい視線を向けてくる。



あれ!?


何で気付かれたんだろ!


扉の縁からそっと覗いてたのに!!



「男の部屋をこっそり覗くなよ。ノックとかせんかい。」


「え?何で?」


「……いや、何でもないけど……。」



洸ちゃん今更何を変な事言ってるんだろ?


今までノックなんかした事ないのに。



「入れば?」


「失礼しまーす。」


あたしは、洸ちゃんが寝そべっているベッドの下に体育座りをして座る。


「何こそこそしてたんだよ?いつもは、ズカズカ入って来るくせに。」



洸ちゃんめっ。


ズカズカなんて人聞き悪いなぁ。