店員さんに惚れるまで


『店員さんのおかげできちんと向き合えました』

「いえ、俺はなにもしていませんよ」

『店員さんに勇気をもらいました』

だから、ありがとうございました

そう言うと

「いえ、貴女が泣いていたんです」

当たり前のことをしただけですよ

それに、と続ける

「やっと貴女に話しかけることができました」

『...あの』

どう反応したらいいのかおどおどすることしかできない

「ほんとに可愛いですね、貴女は」

クスクス笑われカッと赤くなってしまった

「もう2年も貴女を想っているのです」

『あ、あの』

カウンターに置いた私の手に重ねられる店員さんの大きな手

『あの、えっと』