-蘭華side-










大声が聞こえた瞬間誰もが止まった。







上から見ているみんなもびっくりして声のした方を向く。







「嘘っ!」







蘭々が声の主の元に駆け寄った。







「どうして来たの?私、華子が蘭華には戻れないって言ったから秘密にしてたのに…」







「ごめんね、蘭々。このままじゃ危ないと思って。でも、これは応援だから。蘭華には、もう…戻らない」







「そっか…」







華子と蘭々の話は誰にも聞こえてなかった。







ーカツカツカツカツ







そして、華子は毒鬼の総長の目の前まで行った。







特攻服の文字が見えた瞬間目を見開いた。







「蘭華…」







志貴が声を絞り出すようにして言った。







そう、特攻服には金の文字で『蘭華』と大きく書かれていた。







「志貴、僕たち夢見てるの?」







「春優…これは現実だ。帰ってきた」







「華龍…」







星が声を出したあと、華子は蘭華の方を振り向き言った。







「総長!」






渚が叫んだのを合図かのように蘭華が口を揃えた。







「「「「おかえりなさい!」」」」







「…ただいま」








「おいおいおい、俺らの邪魔してんじゃねぇよ!総長はいねんだよ。お前誰だ?あ"?」







そして、落ち着いた声で言った。