今日から夏休み!







宿題は先にぱぱぱっと終わらせちゃったぁ!







あ、そうそう。蘭々は私の次に頭いいんだー。







だから、2人でさっさと終わらせたのー♪







ーチャーララン






私のお気に入りの曲が携帯から流れた。







画面を見ると、響也。







最近虎翼のみんなと交換したの。







というより、無理矢理させられた。







でも、この名前を見ると無性に嬉しくなる。






なんでかはわかんないんだけどね。







「華子ー、やけに嬉しそうだねー」






「え?そう?」







「電話の相手は響也くんでしょ?」







「えぇー!?なんでわかったの?」







「うーん…華子の顔かな?ふんわり笑ってたからね」







「?」







「あー、華子はまだわかんなくていいよ。それより、電話出たら?」







「あ、うん」







そんなに顔に出てたかなぁ…?







そんなことを思いながら通話ボタンを押した。







「もしも『出るの遅い』はぁ?」







『おい、2人で今から学校に来い』







「なんでよぉー!こんな暑い中外に出たくない!」







『今日さ、暑いから流しそうめんのきゅうりバージョンやるってなったから…』







「えっ!きゅうり!?」







きゅうりにつられてると、ヒョイっと私の手から携帯を取り上げた蘭々。







「もしもーし、蘭々だよー」







『あ、ちょうどいい。恋羽連れて学校に来い。流しそうめんのきゅうりバージョンやるから』







「どこで?」







『虎翼の倉庫』







「うーん……ねぇ、それって会いたいんじゃなくて?」







『なっ、なわけな「わかりやすw」
チッ…//』







「よし、いいよ。連れてったげる。その代わり…恋羽を救ってほしい」







『なぜだ』







「恋羽、過去にあった出来事で笑えなくなってるの」







『おう。任せとけ』







「うん、ありがと」







誰に会いたいんだろうとか、コソコソと何話してるんだろうって気になるけど、どうしたんだろ?







「あ、電話終わったの?」







「ん?まぁね。てなわけで…」







ーガラッ







「ちょっ、急に人のクローゼットあさらないでよー!」







「はい、これ着てー。帽子はこれでアクセサリーはこれね」







「ちょっと待って!なんでこんな服着ないとダメなの?」







「そりゃぁ、虎翼の倉庫に行くから」







ん?待って、今虎翼の倉庫って言ったよね?







「ねぇ、蘭々?虎翼って言った?」







「うんっ!」







「やだ!行かない!」







「あーぁ、せっかくきゅうりがたくさん待ってるってのに…それに、響也くんも」







「い、行く…」







私は渋々着替えて、椅子に座らされてメイクまでされちゃった。







「さぁ、レッツゴー」







「蘭々、バイクで行こ」







「バカかー!バレるでしょ」







あ、そっか…







しゃーない!歩くしかない…