つぎの日の朝だった


教室から聴こえる悲鳴と何かが割れるような音。



ガララッ


「おはよーう」


「雅!危ないっ!!」

私の名前を叫ぶ、誰かの声



「へ?」


ボコッ

「い゛っ…」


ドッテーンッッ


衝撃と同時に倒れ込んだわたし。


「大丈夫!?朝倉さんっ」

「雅!!!大丈夫!?!?」


いてててて、

ほっぺがヒリヒリする。


これ、発表会で使うダンボールじゃ…。


なんでこんなものが飛んでくるの、



「っ、離せよっっ、


殺してやる!!!こんなやつっ!!!」


ビクッ



「やめてっ、一ノ瀬くん!!」


痛む頬を抑えながら、

向けた視線の先には



ハサミを持ちながら大泣きしてる

一ノ瀬、

それを止める先生。


その奥には実がいた

実、川井実(かわいみのる)は

通称デブ。

一ノ瀬陸

工藤蓮(くどうれん)

大野幸太(おおのこうた)

柊蒼(ひいらぎあおい)


クラスのトップを飾る4人の問題児

通称M(エム)の、


宿敵ーである。



「陸!!やめろよ!!」

止めるメンバーの焦り具合から、

メンバーは関係ないようで…。


一ノ瀬1人の問題、ってこと。?


いつもは4人で実を攻撃してた

正義の味方みたいな。



でもー凶器なんて使った事は1度もなかったのに。



「殺、してやる!!!」


ダッ



先生の腕から出た、一ノ瀬


「キャーーーッッ」

女子の悲鳴と


実の殺される!と叫び声





ハサミが…刺さる!




思わず目を背けた





グサッ









「蓮…?」

ボタッ、ボタッ


赤い液体が落ちる


「いっちゃん、

俺、お前を、犯罪者にしたく、ねーよ、」



再び目を向けた先にはー


血だらけの右腕を抑える、工藤がいた



「蓮…おま、なんで…」

「やっと正気に戻った、な、


良かった」


「工藤君!!!

保健室!!!」



先生は一ノ瀬からハサミを取り上げて

工藤と保健室に行った


腰が抜けた実は、放心状態。



一ノ瀬は涙を止めて

震えていた




何故か私は、


不安でいっぱいだった