「うわわわわわわわー!今日もイケメンだよ!嵐くんッッッッ!」

私、小島雛は今日も彼をこっそり見守り中なのです!
え、彼?彼って彼ですよ!
嵐雅樹くん!(あらしまさき)
一つ下の後輩くんなんだけど入学式で見たときからもうズッキュンって一目惚れしたのです!!

「雛、怖い…」
「はっ!八重ちゃん!!いつの間に!てかおはよう!」

はい、おはよ。っと呆れ顔で返事をしてくれるのは中学からの親友の篠原八重ちゃん(しのはらやえ)。名前通りな和風で美人!長い黒髪がめっちゃサラサラでうらやましい!

「あんた今日もそんな覗きみたいなことして…」
「ぅう…だって、だって」

見守り対象の嵐くんとは面識なしだし話しかける程の度胸もありません。
見てるだけで満足してるところもあるけど。
ちなみに嵐くんは身長も大きくてすぐ見つけられるんです!そして切れ長の二重なんだけど笑うと可愛いイケメンさん!
モデルの様なんだよー!
だから女子のみなさんに人気みたいで余計近寄れないし。あ、でも八重ちゃんは何処がいいのか分からないって言ってるけど。

「そんなにこっそり見るくらいならあの女軍団に混じって近くでみたら?っていうか堂々とみたって分かりゃしないわよ」

八重ちゃんはそういうのです。「恥ずかしいし!」っていうと「雛の身長だと埋れて見えないからわかんない」って。
確かに150センチもないけど…八重ちゃん酷い。

「もう朝礼始まるし移動するよ」
「はーい…」

後ろ髪惹かれる想いで本日朝の嵐くんを脳内に焼き付けます!
はぁ…写真撮りたい…