ねえ、みえるかな?

また君の大好きな季節がやってきたよ。

君はどうしてるのかな?
まあ、そんなこと言ったて連絡なんか取れないけど少し心配だよ。
君のことだからそっちでも周りを振り回してるんだろ?



桜が舞う。
暖かい日差しが僕の顔を照らす。
また、春が来た。
君の好きな。
けれど僕の一番嫌いな季節。
桜の季節。



君はそっちから俺のことを見てる?
俺はもう、君の姿を見ることなんてできないのにずるいな。
まあ、でも、それは先にそっちにいった人たちの特権かな?

でもやっぱり一人は寂しいよ、絵美。




あと何年、春が来るのを数えればいいのだろう。
君がいなくなっても、この世界は君で溢れかえっていて僕を苦しめる。
桜の花びらのように、なかなかとれないものなのだ。




絵美、君が逝ってしまってもう8年も経つよ。
小さい時からずっと一緒だったら8年も一緒にいないなんて変な気分だ。
俺は一応、こっちで頑張ってるんだ。
でも、もし絵美が生きてたらってずっと思ってる。




君の名前も、顔も、香りも、二回だけしか握ったことのない手の感触も、全てが忘れられない。


たまにふと、君が笑う姿が見える気がするんだ・・・。