「おっと!
大丈夫?」
え?
夜目がきく私にも、
その人の顔は
見えなかったけど、
…助けてくれた人だ。
「あの、
ありがとうございます…」
「…」
…ん?
なんで黙ってるんだろ?
「…髪────」
髪?
「長いね…」
!?
どういたしましてじゃ、
ないのかな?
…なんか、
声が優しい…
髪長い人に、
思い入れがあるのかな?
まぁ、確かに長いとは
思うけど…
てか、
こんなに強いひと、
この辺にいたんだ。
…帰ってから、
ハッキングしてみよ。
「さ、小さい懐中電灯
持ってるから、どうぞ?
これ、小さいのに、
1部じゃなく、
周りを照らしてくれるんだ。」