悲しみのち喜び


「えっな、何⁉︎」

びっくりして身動きが取れない。

なんとか抱きついてきた人を離すと、それは架恋だった。

「かっ架恋⁉︎」

「芽依ーー‼︎」

もう一度抱きついてこようとする架恋を止めて、教室を見渡す。

みんなの視線がこっちに集まっている。

はずっ‼︎

架恋がこんなことするから〜

「架恋、とにかく席行こ」

そういうと、座席表を見て席に向かう。

わたしは桐生だから、11番…

おっ‼︎ラッキー

後ろの方だ!

その後ろは、架恋。

架恋は、倉畠/くらはた だからわたしと出席番号も続くことが多いんだ。

「はー、中学最後で芽依と同じクラスになれるなんて奇跡だわー」

「ははっ奇跡って(笑)大げさだよ」

そんなどーでもいい会話をしながら、荷物を整理して後ろ向きに椅子に座る。

「ねえねえ架恋、今日転校生来る?」

「えっ何で?」

「いや…何か蒼石琉聖とか言う名前があって…聞いたことないなって」

「蒼石…聞いたことないね…」

「やっぱり…転校生かな⁉︎まだ来てないみたいだし」

「うん‼︎そうかも!男かな〜」

「いやいや…そこ何でそうなる」

「いや〜イケメンだったらな〜って」

「架恋いつもそれなんだから…」

エヘヘッと笑う架恋を見て、わたしもフッと笑う。

すると、チャイムがなった。