パチン、パチンーー。

リビングに響き渡る音。


これは夢だと思った。


だから自分の頰を叩いた。

でも、途中からは何が何だか分からなくなっていた。


ガチャッ

バタバタバタッ

そんな音が聞こえてきたと思ったら、一瞬で何かに抱きつかれた。

暖かかった。

懐かしい匂いがした。

おばあちゃんだった。

おばあちゃんはギュッとわたしを抱きしめてくれた。

「ごめんね…ごめんね…怖かったね…」

おばあちゃんの言葉に安心して、また涙が溢れた。