そんなわたしを志田さんは待っていてくれた。
わたしの涙が止まるのを待ってくれていた。
でも止まらなっかた。
止まらなかったんだ。
でも、少し経って涙が弱まったのがわかったのか、志田さんが言葉を発した。
「落ち着いてください。大丈夫です。おばあちゃんや親戚の方の名前分かりますか?」
始めとは全く違う、優しく、ゆっくりとした口調で話しかけてくれる。
「お、おばあちゃんっは…坂っ崎嘉子で、す…」
「分かりました。おばあちゃんに連絡しておきます。今は1人ですか?」
「は…い……」
「では、芽依さんのこともおばあちゃんに言っておきます。
どうか、気を落とさないで…
絶対にお母さんとお父さんの分まで楽しく生きてあげるんだよ。」
志田さんが携帯の向こうでニコッと優しく微笑んだ気がした。
少し涙がおさまってくる。
「じゃあ、一旦切るね。」
そういうと、携帯の向こうでツーツーツーと音がなった。

